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  • 2022/07/01公開
  • 岩井聡美
    北里大学獣医学部獣医学科小動物第2外科 准教授
    岩井聡美
    北里大学獣医畜産学部獣医学科卒業。遠藤犬猫病院勤務、自治医科大学分子病態治療研究センター臓器置換研究部研究生、北里大学獣医学部獣医学科小動物第1外科助教を経て、現在は同学科小動物第2外科講師を務める。

尿道包皮吻合術の手術テクニックから術後管理まで

肛門嚢腺癌の切除部分から液体が出ていて、排尿困難を主訴に紹介来院したミニチュア・ダックスフントの症例を紹介します。断裂してしまった尿道に対し端々吻合をすることは不可能ではありませんが、犬の場合は海綿体が発達しているため骨盤腔内での整復は難しくなります。それらを考え、今回は「尿道包皮吻合術」を行ないました。ここでは手術用顕微鏡を用いた尿道包皮吻合の方法、テクニック、注意点及び術後管理について詳しく解説していきます。
犬の「泌尿器外科」シリーズ

CASE 1

腎切開術を行った
T.プードル

CASE 2

尿道切開術を行った
パピヨン

CASE 3

会陰尿道造瘻術を行った
M.ダックスフント

CASE 4

尿道包皮吻合術を行なった
ミニチュアダックスフント

CASE 5

尿管膀胱新吻合術を行なった
スコティッシュ・フォールド

猫の「泌尿器外科」シリーズ

CASE 1

会陰尿道造瘻術を行った
雑種猫

CASE 2

尿管切開術を行った
雑種猫

CASE 3

腎臓全切除術を行なった
雑種猫

CASE 4

尿管端々吻合を行なった
雑種猫

CASE 5

猫尿道端々吻合術を行なった
雑種猫

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