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  • 2021/12/01公開
  • 村山信雄
    犬と猫の皮膚科 代表
    村山信雄
    帯広畜産大学畜産学部獣医学科を卒業後、北海道農業共済組合や大阪・北海道の動物病院での勤務を行う。 2010年にアジア獣医皮膚科専門医を取得。2012年には岐阜大学連合大学院にて博士(獣医学)を取得し、犬と猫の皮膚科を設立。2016年に犬と猫の皮膚科クリニックを東京都江東区に開院し、現在に至る。

マラセチア皮膚炎の重症例に対する有効な治療法

ここはマラセチア皮膚炎の重症例についてのお話をします。この症例は初期対応を行った病院に来院していた「脂漏犬種であるシー・ズー」で、1歳齢から毎年暑い時期に皮膚病を繰り返し、対処法として抗真菌薬の投与を行なっていましたが、「今年は治らない」ということで当院に来院しました。この症例を通じ、マラセチア皮膚炎の重症例に対する体質管理や有効な治療法についてご紹介したいと思います。

皮膚シリーズ1  ”丘疹”を考えよう

「丘疹」をどう読み、どう治療していくか?
一緒に考えていきましょう。

右前肢に見られる丘疹

フレンチブルドッグ/10ヶ月齢

内容 ・丘疹を生じる病態
   ・毛包の炎症からの鑑別診断
   ・皮膚糸状菌症の検査
   ・皮膚糸状菌症の治療
   ・内服薬の注意点

毎年繰り返す腹部のぶつぶつ

フレンチブルドッグ/5歳齢

内容 ・丘疹を生じる病態
   ・毛包の炎症からの鑑別診断
   ・細菌培養検査のタイミング
   ・全身性抗菌薬と外用療法
   ・背景疾患の検討

皮膚シリーズ2  ”マラセチア皮膚炎”を考えよう

これらの症例がどうして「マラセチア皮膚炎」と見ることができるのか?
一緒に考えていきましょう。

再発を繰り返し治らないケース

M.シュナウザー/5歳齢

内容 ・間擦部に生じる
      左右対称性病変の鑑別診断
   ・マラセチア皮膚炎の診断材料
   ・マラセチア皮膚炎の治療
   ・外用療法と全身療法

重症例に対する有効な治療法

シーズー/6歳齢

内容 ・急性期と慢性期
   ・脂漏犬種における治療と管理
   ・シャンプーで大事なこと
   ・炎症とあぶらにシクロスポリン
   ・皮膚病の重症度を考える

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