2025/02/01公開

麻酔

疾患別麻酔管理のコツ〜糖尿病-Part1-〜

Cirrus 代表

三木悠矢

2014年鳥取大学を卒業。兵庫県内の動物病院に勤務。2019年からはJACCT動物心臓血管ケアチーム麻酔科科長として近畿動物医療研修センター附属動物病院にも勤務。また、日本獣医循環器認定医や日本獣医がん学会獣医腫瘍科認定医を取得し、2024年には株式会社Cirrusを設立。全国の一次診療施設や二次診療施設での、麻酔指導やサポートにも携わっている。

糖尿病から生じる悪循環

今回は「糖尿病」を基礎疾患に持つ場合の麻酔管理についてご解説いただきます。「病態の理解」ではまず糖尿病はどうして起こっているのかを理解し、糖尿病時に起きている細胞内のサイクルや合併症について理解していきます。正常時であればインスリンが作用し血液中の糖とともに「カリウム」や「リン」も細胞内に取り込んでくれる循環機能。しかし、インスリンが作用しない場合、当然血液の糖は増え「高血糖」となります。そうなると糖尿病という障害が発生してしまします。では、なぜインスリンが作用しなくなるのか、インスリンが作用しないことによる弊害、連鎖する障害について把握し、腎臓や肝臓で起こるメカニズムを理解していきます。糖尿病になることで糖以外にも増える血液中の存在、それらを理解することで麻酔管理中の血行動態の維持を理解していきます。

疾患別麻酔検査のコツ ①

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