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  • 2022/02/01公開
  • 岩永孝治
    東京動物心臓病センター センター長
    岩永孝治
    日本大学農獣医学部獣医学科を卒業後、同大学付属動物病院研修医課程の修了を経て、2003年に千葉大学大学院医学研究院循環病態医科学に入局。2007年には同研究院にて医学博士号・日本獣医循環器学会認定医を取得し、2011年に東京動物心臓病センターを設立。

左心破裂後は肺水腫に要注意

検診で心嚢水貯留を確認され紹介来院した症例を紹介します。重度な僧帽弁閉鎖不全症で、過去に左房破裂を経験していると思われます。ピモベンダンとトラセミドを追加し、経過観察をしながら徐々に増量する治療を行いました。この症例の問題点は発咳を繰り返すことでもあるため、左房破裂後は肺水腫に注意しながら治療を行うのが重要です。さらに左房破裂の再破裂の可能性についてもお伝えします。
犬の「僧帽弁閉鎖不全症」シリーズ

概論
僧帽弁閉鎖不全症

僧帽弁閉鎖不全症について

CASE 1
僧帽弁閉鎖不全症

咳を主訴に来院した重症度ステージCのチワワ

CASE 2
僧帽弁閉鎖不全症

心雑音の精査で来院したステージB2のトイプードル

CASE 3
僧帽弁閉鎖不全症

頻拍で来院したステージDのシーズー

CASE 4
僧帽弁閉鎖不全症

咳が改善しない15歳齢ポメラニアン

CASE 5
僧帽弁閉鎖不全症

虚脱・失神を発症するM.ダックスフンド

CASE 6
僧帽弁閉鎖不全症

心雑音の精査で来院したキャバリア

CASE 7
僧帽弁閉鎖不全症

咳を主訴に来院した重症度ステージDのチワワ

CASE 8
僧帽弁閉鎖不全症

検診で心嚢水貯留を確認され来院したチワワ

CASE 9
僧帽弁閉鎖不全症

他院で肺水腫と診断され来院したポメラニアン

CASE 10
僧帽弁閉鎖不全症

呼吸促迫を主訴に来院したチワワ

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