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  • 2021/04/15公開
  • 岩永孝治
    東京動物心臓病センター センター長
    岩永孝治
    日本大学農獣医学部獣医学科を卒業後、同大学付属動物病院研修医課程の修了を経て、2003年に千葉大学大学院医学研究院循環病態医科学に入局。2007年には同研究院にて医学博士号・日本獣医循環器学会認定医を取得し、2011年に東京動物心臓病センターを設立。

複雑な病態の流れを理解し治療を行うことがカギ

この症例は麻酔時に心電図の異常波形があり、以前から心筋症を疑われていた患者について解説します。嘔吐やふらつき失神を発症し、その時に心雑音も聴取され心拍数は252回でした。ポイントは乳頭筋位置の以上からSAM繋がった可能性があると考えられ、その後の病態の流れを理解し、治療をどう行なったかにあります。私自身とても勉強になった症例です。
猫の「心筋症」シリーズ

[概論]

猫の心筋症について

CASE 1

SAMかつ重度な左室流出路狭窄のS.フォールド

CASE 2

βブロッカーの副作用で心不全が発症するB.ショートヘアー

CASE 3

βブロッカー休薬中に狭窄が悪化するS.フォールド

CASE 4

狭窄に関与しない心不全の治療を行なったマンチカン

CASE 5

一過性心筋障害による心不全を発症するラグドール

猫の「動脈血栓塞栓症+心筋症」シリーズ

概論

猫の動脈血栓塞栓症(ATE)について

CASE 6

呼吸促迫で来院した雑種猫

CASE 7

呼吸促迫・後肢麻痺で来院した雑種猫

CASE 8
動脈血栓塞栓症/心筋症

SAMの経過観察中に心不全が発症するM.クーン

CASE 9
動脈血栓塞栓症/心筋症

血栓塞栓症と肺水腫を繰り返すM.クーン

CASE 10
動脈血栓塞栓症/心筋症

来院1週間前に肺水腫が発症する日本猫

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