image play video
  • 2021/07/01公開
  • 岩永孝治
    東京動物心臓病センター センター長
    岩永孝治
    日本大学農獣医学部獣医学科を卒業後、同大学付属動物病院研修医課程の修了を経て、2003年に千葉大学大学院医学研究院循環病態医科学に入局。2007年には同研究院にて医学博士号・日本獣医循環器学会認定医を取得し、2011年に東京動物心臓病センターを設立。

腹部動脈血栓塞栓症の予防管理

今回は呼吸促迫で来院した雑種猫について解説します。来院時には既に心不全による胸水の貯留が認められ、心エコー図検査から、拘束型心筋症による左室拡張障害による心不全と診断し治療を開始。2週間後の検査では左心耳に血栓が発生し後に腹部の動脈血栓塞栓症となりました。最終的に、虚血再灌流障害が発生したと考えられます。ここでは“予防”について考えさせられた症例の一つとしてご紹介します。
猫の「心筋症」シリーズ

[概論]

猫の心筋症について

CASE 1

SAMかつ重度な左室流出路狭窄のS.フォールド

CASE 2

βブロッカーの副作用で心不全が発症するB.ショートヘアー

CASE 3

βブロッカー休薬中に狭窄が悪化するS.フォールド

CASE 4

狭窄に関与しない心不全の治療を行なったマンチカン

CASE 5

一過性心筋障害による心不全を発症するラグドール

猫の「動脈血栓塞栓症+心筋症」シリーズ

概論

猫の動脈血栓塞栓症(ATE)について

CASE 6

呼吸促迫で来院した雑種猫

CASE 7

呼吸促迫・後肢麻痺で来院した雑種猫

CASE 8
動脈血栓塞栓症/心筋症

SAMの経過観察中に心不全が発症するM.クーン

CASE 9
動脈血栓塞栓症/心筋症

血栓塞栓症と肺水腫を繰り返すM.クーン

CASE 10
動脈血栓塞栓症/心筋症

来院1週間前に肺水腫が発症する日本猫

※当サイトに掲載される全ての動画、画像、ハンドアウト内⽂章および画像について個⼈使⽤以外の⼀切の⾏為(転写・複製・譲渡・WEB掲載等)を禁じます

関連動画

皮膚
image image 診断力で克服!猫のかゆみ診療〜Part2〜「痒みの臨床病型」
澤由貴
診断力で克服!猫のかゆみ診療〜Part2〜「痒みの臨床病型」
本講義では、パート1「皮疹を理解する」で学んだ病変の見方をもとに、猫特有の“かゆみを伴う皮膚炎”を4つの臨床病型から整理します。取り上げるのは、「粟粒性皮膚炎」「外傷性脱毛症」「頭頸部搔爬痕」「好酸球性肉芽腫症候群」の4型。それぞれの原発疹・続発疹の見極め方、、、
皮膚
image image 診断力で克服!猫のかゆみ診療〜Part3〜「診断アプローチ」
澤由貴
診断力で克服!猫のかゆみ診療〜Part3〜「診断アプローチ」
本講義では、これまで学んだ皮疹理解と病型分類を踏まえ実際の診断手順を詳しく解説します。左右耳介に丘疹と脱毛を呈する粟粒性皮膚炎の猫を題材に、寄生虫性疾患・感染症・アレルギーを順に除外しながら、どのように診断仮説を立てて検査を進めるかを具体的に示します。ウッド灯検査や、、、
皮膚
image image 診断力で克服!猫のかゆみ診療〜Part1〜「皮疹を理解する」
澤由貴
診断力で克服!猫のかゆみ診療〜Part1〜「皮疹を理解する」
本講義では、猫の皮膚疾患診療を体系的に理解するための第一歩として、「皮疹」の見方と診断への応用を丁寧にご解説。犬と同様のアプローチでは改善しにくい猫の皮膚疾患に対し、形態学的な理解をもとに診断力を高めることを目的としています。特に猫のかゆみ診療で多くの獣医師がつまずく、、、
外科
image image 短頭猫!鼻孔狭窄に対する形成術〜形成と外科テクニック〜
永井 直幸
短頭猫!鼻孔狭窄に対する形成術〜形成と外科テクニック〜
短頭種猫における鼻孔狭窄は、上部気道狭窄症候群の主要因の一つとして知られ、慢性的な呼吸困難や低換気によるQOL低下を招きます。本映像では、鼻孔形成術の適応評価から実際の外科的アプローチまでを体系的に解説。術前の気道評価(鼻腔開度、気流抵抗の確認)、全身麻酔下での注意点、、、
内科
image image 猫の希少・注目例に学ぶ!診断と治療の最前線〜便秘とモビコール投与〜
山本 宗伸
猫の希少・注目例に学ぶ!診断と治療の最前線〜便秘とモビコール投与〜
猫の慢性的な重度便秘症例に対して、経鼻カテーテルを用いたモビコール®(ポリエチレングリコール製剤)の投与により顕著な改善がみられた一例を紹介します。従来、内服投与が困難な症例では浣腸や摘便が主体となっていましたが、本症例では経鼻カテーテルという経路を選択することで、、、、
内科
image image 猫の希少・注目例に学ぶ!診断と治療の最前線〜好酸球性硬化性繊維増殖症〜
山本 宗伸
猫の希少・注目例に学ぶ!診断と治療の最前線〜好酸球性硬化性繊維増殖症〜
本映像では、猫の肺において「好酸球性硬化性繊維増殖症(Eosinophilic Sclerosing Fibroplasia)」の可能性が示唆された症例をご紹介します。Eosinophilic sclerosing lesionは、主にリンパ節や消化管での報告が多い中、肺に好酸球主体の硬化性病変を認めた本例は非常に稀であり、、、、